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2018年04月04日

私は真面目です

先日行った居酒屋、隣の席の人懐っこい若者たちに、私のドイツ人の友達が葉巻を勧めた。生まれて初めての葉巻だったらしく、おおいに盛り上がっていた。私は葉巻に興味ないので離れてるところで友達の奥さんと話してた。すると突然友達は、私に「ねえねえ、彼らに何か言われてるんだけど、通訳して!」と頼む。「『学びました』って言われてるんだけど。シュトゥディーレン(英語で言うスタディー)したってことでしょ?大学で何を勉強したのか聞いて?」と聞く。私は、「そんなの訳せないよ」と答え、奥さんとの会話に戻った。するとしばらくしてまた友達は「ねえねえ、やっぱりわからない!僕は「学びました」に対して「ありがとう、ごめんなさい」なんて返せばいいの?」私は「ほっといていいよ、だってそんな表現、ドイツに存在しないもん。」と答えたが、友達は「じゃあ、意訳してみてよ」と言う。「仕方ないわね」私は奥さんとの会話を中断して、友達に日本においての長年の儒教やら武士道やらなんやらの歴史について説明して、縦社会やら外国人(白人)に対する屈折した劣等感やらも述べ、要するに「私はあなたたちのことを尊敬していますよ」というような感じのことを表現しているのだと説明した。それがただの葉巻の場合であっても、学んだ、というジェスチャーを示すのが、彼らの唯一のお礼の方法なのだと。私がウチの生徒たちをライブに誘わないのは、どうせライブに来ても「勉強になりました」しか言われず、夢を提供したい私としてはぜんぜん嬉しくなれないからだ。音楽、酒、葉巻、恋愛...全ては人生を少しだけ楽しくするための大人の遊びにすぎない。ここで「学びました」「勉強になりました」なんて言われると、とても残念じゃないか。もし褒めるなら「楽しかった」「美味しかった」じゃ何故ダメなのか。もし真面目アピールしたいのならせめて何を学んだのか、どの点が勉強になったのかまで、ちゃんと具体的に言って欲しい。しかし「学びました」「勉強になりました」が口癖の連中は、おそらく「僕は真面目ですよ」というアピールをしたいだけであって、人生の楽しみを知らない"シュトレーバー"(ドイツ語で皮肉っぽく言う『単なる優等生』)なのだろう。

こうして私が語り続け、最終的には私なりに彼らをシュトレーばーと名付けると、ドイツ人の友達は、「さすがヴァルドルフ学校生だな!」と返し、周りがドッと笑った。

教育:ルドルフ・シュタイナー 〜『ミュンヘンの小学生』が語るシュタイナー〜
http://www.mag2.com/m/0001654889.html

posted by Foomy at 14:04| 東京 ☀| 生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする